暑くなると注意しないといけないのが脱水症状です。
人間の脱水症状は体内の60%を占める水分のバランスが大量の発汗や下痢などの体調不良でバランスが崩れることによって起こります。
猫の脱水症状はどんな時起こるのでしょうか。
まずは熱中症が原因の脱水症状です。猫は人間よりも体熱の調整が大変です。
耳や肉球、体毛を舐めたグルーミング時の気化熱の利用などによって体温を下げています。
しかし人間でも過酷に感じている近年の猛暑では、より地表に近い猫ちゃんは暑くてたまりません。夏のアスファルト道路の温度は60度ともいわれています。気をつけてあげないと熱中症になってしまうでしょう。
また、猫はもともと祖先がアフリカにいたことから暑さに強いと思われていますが、水分補給をきちんとしていないと脱水症状になる危険性はとても高いです。普段からあまり水を飲む習慣がない猫ちゃんは特に注意が必要です。
猫に多い腎臓疾患 脱水症状の原因に
猫は他の動物よりも腎臓疾患になりやすいといわれ、高齢猫の3割くらいは腎臓疾患を持っているともいわれています。
腎機能に問題があれば多尿であったり塩分調整に問題が出て、体内の水分調整がうまくいかなくなってしまいます。
その他に消化器系の病気による嘔吐も気をつけないといけません。
嘔吐することも脱水症状の原因になります。
猫が脱水症状?見分け方は?
猫が脱水症状になっているかどうかの簡単な見分け方はまず口内が渇いていないかどうか。唾液が粘ついていたり口臭がきついと脱水症状の可能性があります。
次に肩甲骨周りの比較的余裕のある皮膚部分を上に引っ張って、すぐに戻るかどうかを調べます。水分が充分であればすぐに戻りますが、3秒以上かかるようでしたら脱水状態である可能性が非常に高いです。
最終的には動物病院で血液検査をすれば正確にわかりますが、一刻を争そう状況ですので、まずは上記の方法で診断しましょう。
猫が脱水症状になったら 対処方法と治療方法は?
一番はすぐに動物病院に連れて行くことです。基本的には点滴により電解質(イオン)の水分を補給させます。
自宅での応急処理ですが、まず熱中症が原因と考えられる場合はタオルを冷水で濡らし、体を包んであげます。氷枕などがある場合は首回りや脇に挟んであげるとよいでしょう。
一番大切なことは水分補給です。新鮮な水を用意し飲んでくれれば良いのですが、飲んでくれない場合はスポイトでの給水や、チュールやウェットフードなどにも水分が含まれているので食べさせましょう。
なお、嘔吐が原因の場合は何かしらの疾患が原因の可能性が高いので、症状が落ち着いたとしてもすぐに病院に連れていきましょう。
スポーツドリンクなどの人間の飲み物を飲ませるといいというような話もたまに聞きますが、基本的に人間と猫の体内濃度のバランスは違うのでやめたほうがよいでしょう。
ペット用の専用のものがあるので、できればいざという時のために事前に用意しておくとよいでしょう。